第22回「メディアから見抜くべきこと」明治学院大学法学部 教授 川上和久氏講演

今回は川上和久氏(明治学院大学法学部教授)による「メディアから見抜くべきこと」と題した講演。

情報の発信・受信の双方の立場から、情報がどのように人々に影響を与えうるか、という研究をされている川上先生。メディアの政治利用に関して、カエサル以来の事例の紹介から近現代の戦争時における国家によるメディア利用など、幅広く情報操作にまつわるお話をしてくださいました。

~戦争でも政治でも、真実を知ろうとしなければ人々は情報操作されてしまう。だからといってメディアが歪んでいるということだけを取り上げて、「権力の監視」というメディアの役割を切り捨ててはいけない。大切なのは「政治とメディアの緊張関係を促す、真実を求める目」だ。~

とまとめのお話をされました。

とりわけ、無条件に情報を受け入れてしまいがちな若い世代にとって、実例をふんだんに交えた講演は大変刺激的であったようです。

朝読書の時間に著書を読んで当日を迎えたこともあり、質疑応答では生徒からよい質問がでました。「したたかで賢い、情報の真偽を見抜ける人間になるにはどんな訓練をしたらよいですか?」という質問に対し、「映像・画像の情報は頭に入りやすいために説得されやすいが、活字化された情報は説得されにくい傾向がある。映像で入った情報を活字化された形で再確認するなど、複数のメディアで比較する習慣を」との具体的なお答えがあり、みな大変興味深く肯いておりました(もちろん教員も、です)!

アイドルグループの「人気作り」に関する裏話(!)も飛び出し、大変な盛り上がりの「第1回志龍塾」でした!

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