第52回志龍塾講演:「突然の進路変更から彫刻家になって」堤 直美氏

令和6年9月13日(金)、今年度初回となる第52回志龍塾を開催しました。当初は6月28日(金)に予定されていましたが、大雨による授業の打ち切りで延期となり、9月に実施されました。

今回の講師は、本校卒業生(高21回)であり、県内外で活躍される彫刻家、堤直美氏です。「突然の進路変更から彫刻家になって」をテーマに、志龍講堂にて対面形式での講演が行われました。

講演概要

堤さんの作品には、龍城門を入って左手に立つ「富士に対す」、昨年創立150周年記念として正面玄関内に据えた「柏木忠俊先生像」があります。

また、JR静岡駅北口にある「竹千代君像」、「今川義元公像」、「徳川家康公像」は堤さんの作品であり、堤さんは文字通り静岡県を代表する彫刻家であります。その他全国各所に彫刻、モニュメントがあり、現代彫刻家の第一人者として御活躍中です。

講演の前半は、堤さんが御自身の高校時代を振り返り、どうして彫刻家の道を選んだのか、様々なエピソードをお話しされました。後半は、スライドを使って御自身の作品を紹介されながら、制作の経緯や作品の主題に関して説明されました。制作の際、その対象についてとことん調べた上で取りかかるからこそ、対象の本質がにじみ出るような作品が成されるのだと納得させられました。

高校時代のこと、作品のことなど詳細に語られ、生徒たちは、その記憶力のすごさに感嘆し、またユーモアを交えてのお話しに引き込まれていたようでした。お話しの後、生徒からいくつかの質問が出され、堤さんから丁寧に回答をいただきました。

今回も本校を卒業され御活躍されている先輩のお話をうかがい、生徒の将来にとって有意義な知見を得る貴重な機会になりました。

堤 直美(つつみ なおみ)氏 プロフィール

  • 彫刻家
  • 静岡県出身(本校卒業)
  • 武蔵野美術大学造形学部彫刻科卒業後、創作活動
  • 日彫展各賞受賞、日展に入選・特選
  • 1990年から日展審査員を務め、現在も活躍

代表作品

  • 本校「富士に対す」「柏木忠俊先生像」
  • JR静岡駅北口「竹千代君像」「今川義元公像」「徳川家康公像」
  • その他全国各地に彫刻やモニュメントを設置